2010.10.29

山下ゴム見学会概要

1.見学会日時:

  平成22年10月29日 1000〜1200

2.参加者:

  東大御堂区長,環境を守る会,神川・上里町住民 計12名
  上里町役場環境課員 2名
  山下ゴム埼玉工場次長,他 4名

3.見学会内容

(1)会議室での説明(1010〜1040)

  ? 山下ゴム埼玉工場次長による山下ゴム企業紹介
    別添「山下ゴム株式会社企業紹介(2010年版)」参照
  ? 生産技術課長による山下ゴム埼玉工場の生産現状についての説明
    別添「大気環境報告(近隣住民の方々へ)」参照
   ・山下ゴム敷地境界線での悪臭防止法における臭気基準値は,指数18で,コーヒーを間近で嗅いだ程度であり,基準を満足している。
   ・平成19年7月,ガスの燃焼装置を導入し,工場全体の有機溶剤を含む気体の75%以上を処理している。旧工場には臭気を処理していない設備が残っている。
   ・平成12年に環境マネジメントシステムの「ISO 14001」取得した。

(2)工場見学(1040〜1130)

  ? 炭化水素処理装置→前処理工場→新工場→既存工場の順で説明,質疑応答を行いながら見学した。
   ・炭化処理装置の外側ではあまたっるいような臭気を感じた。
   ・前処理工場ではゴム特有の臭気が感じられた。
   ・新工場では臭気が感じられた。
   ・既存工場ではかなりの臭気が感じられ,特に旧設備で接着剤を使用している場所ではひどかった。

(3)質疑応答(1130〜1200)

  Q1:大御堂の住民はここに住み,工業団地から生じる化学物質にさらされている。化学物質が体に入り,ある量を超えると発病すると言われ,住民は不安を抱えて生活している。春夏には北側道路で,冬期は南側の長久保公園などで悪臭を感じる。上里町は公園のテニスコートを改修し,さらに水洗便所を新設し,町民の利用を促進している。本日の説明を聞いて山下ゴムは環境重視していることが分かったが,今以上に努力して欲しい。
  Q2:本日工場内を回って頭が痛くなった。慣れると平気になるのだろうか?工場北側に畑を持っているが,仕事をしていると悪臭で頭が痛くなった。新工場ができてからそれほどではなくなったが,ここ2年ほど悪化したようだ。なぜ最近になって悪臭がするのか?
  A2:工場で発生する気体の70%ほどを焼却処分している。旧工場の施設は焼却設備に繋がっていない。老朽化したものから順次新替えする計画である。
  Q3:工場内は大変きれいだが,入手した防風林内の清掃がされていない。休憩する者がゴミを捨てると思われるが,ゴミがあると捨てやすいといった観点から防風林内もきれいにして欲しい。
  A3:了解した。
  Q4:旧工場から新工場にダクトを延ばすことはできないのか?
  A4:旧工場の設備を新工場に移す計画であったが,リーマンショック等の経済状況で計画が進んでいない。
  Q5:中国で排日ブームが起こっているが,国内に設備があればいつでも戻ってこられる。
  A5:資本を国内に投入しないことになった。
  Q6:ダクトを延ばせないのなら他の拡散方法があるのではないか?
  A6:ダクトを延ばすには,その効果・費用等の検討が必要である。予算内でできるか専門業者と相談してみる。
  Q7:安心感を得るためにも臭気測定に立ち会わせてもらえないか?
  A7:業者と相談してみる。
  Q8:町としては,山下ゴムのために町道拡張等努力している。住民も我慢しているので,山下ゴムももう一歩努力して欲しい。この会議内容は経営陣に伝わっているのか?また工場側に戻ってくるのか?結果を出して連絡して欲しい。
  A8:経営側とは繋がっている。結果が出たら連絡する。
  Q9:工場内の換気をすれば労働環境は良くなるが,外に出さないようにできないか?
  Q10:においを出さない素材を使えないか?
  A10:入社したときの原点に戻って,活性炭を使うとか,研磨材を油のない物にに換えるか検討してみる。

(4)今後の意見交換について

   役場が窓口になって意見交換の場を設ける。